五芒星の書き順に決まりはある?書き始めで変わる魔術と魔除けの真相
幼少期のノートの落書きから神社の護符、さらにはファンタジー作品の魔法陣に至るまで、私たちが日常的に親しんでいる「星型」のシンボル、五芒星。誰もが一度は描いた経験を持つ図形でありながら、実は「どこから描き始めるか」という書き順を巡り、世代やコミュニティを揺るがす論争が定期的に巻き起こっています。
テレビ番組のトーク中にタレントのマツコ・デラックス氏が「みんな上でしょ?違うの!?」と共演者に詰め寄り、スタジオの意見が真っ二つに割れた光景は象徴的でした。単なる個人の描画癖に過ぎないと思われがちなこの書き順ですが、歴史の深層やオカルティズム、陰陽道の儀軌を紐解くと、描き始めの頂点と運筆の方向によって「召喚」と「魔除け(追放)」という正反対の呪術的意図が込められてきた背景が存在します。幾何学的な美しさと神秘的な象徴性を併せ持つ五芒星の、知られざる真相を解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:日常の作図に唯一絶対の公的ルールはないものの、描く人の約半数が「左下」、約3割が「上(頂点)」から書き始めており、心理傾向や作図効率によって無意識の偏りが生じている。
- 要点2:陰陽道の「桔梗印(セーマンドーマン)」や西洋魔術において、描き始めの頂点と運筆の巡り順は「万物を呼び出す(召喚)」か「邪悪を祓う(追放・魔除け)」かを分ける極めて厳格な儀式プロトコルである。
- 要点3:歪みのない美しい星を描くカギは「黄金比(1:1.618)」にあり、フリーハンドで歪む最大の原因である「1本目の線の角度と水平バランス」を整えることで劇的に改善する。
【疑問を解明】五芒星の書き順に決まりはある?描き始めの頂点で異なる意味と効果
「五芒星の書き順に法的な規定や文部科学省の学習指導要領のような公の決まりはあるのか」という疑問に対し、純粋な幾何学・文字文化としての結論を述べるなら、「図形としての書き順に普遍的な正解は存在しない」となります。ただし、書道や漢字学習の領域において「五芒星」という漢字3文字を書く場合の筆順(総画数19画:五4画・芒9画・星9画※芒の部首基準による)には厳格なルールが存在するのに対し、一筆書きの記号としての星には教育課程上の制約が一切設けられていないためです。
しかし、ひとたび記号学や神秘思想の領域に足を踏み入れると、その見解は180度覆ります。五芒星は5つの頂点(頂上、右上、右下、左下、左上)を持ち、一筆書きで元の点へと戻る閉鎖構造を持っていますが、「どの頂点を始点とし、どの頂点へ向かって線を引くか」によって、込められるエネルギーの性質が完全に変化すると定義づけられてきたからです。
とくに象徴的なのが、「下から書く」行為と「上から書く」行為の対比です。一般的に、人間の精神は上向きのベクトルに「上昇・顕現・祈願」を感じ、下向きのベクトルに「下降・定着・グラウンディング」を見出します。後述する神秘主義体系では、頂点から書き始める行為は「天上の霊力を地上へ降ろすプロセス」を意味し、下方の頂点から書き始める行為は「大地の力を吸い上げ、天へと昇華させるプロセス」を指し示すなど、運筆の初動そのものが意図の宣言とみなされてきました。

【歴史と由来】陰陽道のセーマンドーマンから安倍晴明の桔梗印へ
日本において五芒星が特別な意味を帯びる最大の契機となったのは、平安時代の天才陰陽師・安倍晴明が創始したとされる「桔梗印(ききょういん・晴明紋)」の存在です。晴明神社の社紋としても名高いこの紋様は、桔梗の花弁の形状に似ていることからその名が付けられましたが、実質的には古代中国の自然哲学である五行思想を極限まで抽象化した究極の方術でした。
陰陽道において、五芒星の5つの頂点は「木・火・土・金・水」の五行を表します。星の輪郭を順に巡る円環の動きは相手を生み出す「相生(そうじょう)」の調和を示し、中心を交差して星を形成する一筆書きの線は相手を抑制・撃破する「相克(そうこく)」の力を象徴します。一筆書きで途切れることなく描かれ、最後には必ず始点へと戻って完全に閉じられるこの幾何学構造は、「悪霊や魔物が入る隙間が一切存在しない強固な結界」として機能しました。
この呪力は中央貴族の儀礼にとどまらず、民俗信仰の現場にも深く浸透しました。代表例が、三重県鳥羽市や志摩地方の海女(あま)たちが身につける魔除けの印「セーマンドーマン」です。海女たちは手ぬぐいや道具に、星型の「セーマン(晴明紋)」と、格子状の「ドーマン(蘆屋道満に由来とされる道満格子)」を刻み込んで海に潜りました。「一筆書きで元の場所に戻ってくることから、海深く潜っても必ず無事に浮上して戻ってこられる」「隙間がないため海の魔物(トモカヅキなど)に憑依されない」という切実な生存の祈りが、五芒星の書き順と構造に込められていたのです。
【実態検証】テレビやSNSで割れる書き始め論争|マツコ・デラックスも驚愕した現場のリアル
学問や呪術の枠を離れた現代の日常空間においても、五芒星の書き始めを巡る議論は人々の関心を集め続けています。メディア報道でも大きく取り上げられた事例として、日本テレビ系列のバラエティ番組等でタレントのマツコ・デラックス氏が「星を描くときはみんな上でしょ?違うの!?」と声を荒らげ、スタジオ出演者や視聴者の間で書き順の違いが激しい論争に発展した出来事があります。
マツコ氏のように「最上部の頂点」から下に向かって描き始める層がいる一方で、日本国内のアンケート調査やSNS上の検証投稿を俯瞰すると、実は「左下の頂点から右上へ向けて斜め上に線を引き上げる」と回答する層が全体の約5割前後を占め、多数派となっている実態が浮き彫りになっています。右利きの人間にとって、左下から右上への運筆は手首の構造上もっとも払いが利く自然な運動軌跡であるためです。
また、スピリチュアル作家の桜井識子氏が著書『にほんの結界不思議巡り』(宝島社)の中で、神社仏閣を五芒星の配置で巡る大規模な結界巡礼を取り上げた際にも、「巡る順番は必ず一筆書きでなければならない」「円を描くように順繰りに回ったのでは五角形や円の検証になってしまい、結界の意味を成さない」と強調されています。現地を巡礼する読者の間でも「どの神社を始点とし、どの線から結ぶのか」について知恵袋やコミュニティで熱心な情報交換が行われており、現代人にとっても「一筆書きの順序」が持つ心理的・精神的な重みは色褪せていません。

【比較検証】書き始めと回転方向で激変する属性|召喚・追放・逆五芒星の意味一覧
19世紀末の西洋神秘主義結社「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」が体系化した高等魔術儀式において、五芒星の描き順は厳密極まりない体系として成文化されました。儀式魔術における「小五芒星儀式(LBRP)」などでは、術者が空間に光の五芒星を指や短剣(アサメイ)で空書(エア・ドローイング)しますが、「どこから描き始めるか」「時計回りか反時計回りか」によって得られる呪術的効果が完全に二分されます。
| 項目 | 詳細・数値データ | 一般的な基準・相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 召喚の五芒星(地のエレメント) | 天頂(霊)から左下(地)へ向けて引き下ろし、右回りに一筆書きで完結させる。 | エネルギーの具現化、物質的願望成就、守護天使の召請に適用。 | 物事を現実化させる引き寄せの力を持つが、精神的未熟さがあると雑念も呼び寄せるリスクがある。 |
| 追放の五芒星(魔除けの基本) | 左下(地)から天頂(霊)へ向けて跳ね上げ、反時計回りのベクトルで邪気を払う。 | 空間の浄化、悪霊退散、サイキックアタックの遮断に多用。 | 日常的な「お守り」や護符として活用するならこの描き順が最適解。悪影響を排斥する防壁となる。 |
| 陰陽道・桔梗印(セーマン) | 一般には天頂または左下から相克の線路を一筆で結び、継ぎ目を残さず閉鎖する。 | 平安期より続く五行の循環保持と怨霊調伏。完全閉鎖が至上命題。 | 「隙間がない」こと自体が魔除けの本質であり、線の引き始め以上に「途切れず閉じること」が最重視される。 |
| 逆五芒星(下向きの頂点) | 2つの角を上に向け、1つの頂点を真下に向けた反転形状(バフォメットの印)。 | 物質主義、本能の解放、悪魔崇拝、既存秩序の反転を象徴。 | 下向きの書き順は精神が物質(肉欲・執着)に屈服する図式を表現するため、魔除け用途には不向き。 |
このように、西洋の体系では「天頂から引き下ろす=召喚(引き寄せ)」であり、「下から天頂へ突き上げる=追放(バニシング・魔除け)」という明快な法則性が確立されています。私たちが何気なく「左下から右斜め上へ」シャープにペンを走らせる書き方は、奇しくも西洋魔術におけるもっとも強力な「追放(魔除け)の五芒星」の初動と完全に一致している点は興味深い符合と言えます。
【プロ直伝】フリーハンドでも歪まない!五芒星を黄金比できれいに書く方法とコツ
五芒星をフリーハンドで書こうとすると、「どうしても左右非対称になる」「最後の線が始点とうまく繋がらず不格好になる」という悩みが後を絶ちません。五芒星は幾何学的に黄金比(約1:1.618)が無限に連鎖する極めて精緻な図形であり、わずか数ミリのズレや角度の狂いが全体へ指数関数的に波及してしまう構造的難しさがあるためです。
道具を使わずに美しい星を一筆書きするための実践的なコツは、以下の3ステップに集約されます。
ステップ1:見えない「正五角形」と中心点をイメージする
いきなり線を走り書きするのではなく、まず紙の上に「円」または「正五角形」が収まる空間を思い浮かべます。中心となる交差点(ヘソ)を意識し、そこから放射状に広がる5つの角の均等な距離感を頭の中で固定します。
ステップ2:初手は「左下から頂点へ」均等な仰角で引く
美文字トレーニングや作図のセオリーにおいて、もっとも安定するのは「左下の足」から始めるスタイルです。水平線に対して約72度の傾斜を意識し、垂直中心軸の真上(天頂)を目指して迷いなく直線を引きます。この1本目が傾くと、以降のすべての角がドミノ倒しのように歪みます。
ステップ3:水平線(右肩から左肩)の平行を死守する
星の美しさを決定づける最大の急所は、頂点から右下へ下りた後の「右下から左上へ渡る線」、そして「左上から右水平へ渡る線」のバランスです。左右の「腕」にあたる2点が用紙の水平ラインと平行になっているかどうかが、プロが見た際の「整った星」と「稚拙な星」の決定的な分水嶺となります。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|逆五芒星は本当に「悪魔の象徴」なのか?
ネット上のオカルト言説や一部のサブカルチャーにおいて、「逆五芒星=不吉な悪魔崇拝のシンボルであり、絶対に描いてはならない」という極端な言説が散見されます。しかし、文化人類学および宗教美術史の観点から検証すると、これは19世紀以降のオカルティズム運動(とくにエリファス・レヴィの著作)や20世紀のアントン・ラヴェイ率いるサタン教会が意図的に定着させた比較的新しい解釈に過ぎません。
中世キリスト教の初期美術において、下を向いた星はむしろ「神が天から地上へと受肉したこと(イエス・キリストの降誕)」を示す崇高な紋章として使われていました。また、五芒星の5つの頂点はキリストが十字架上で受けた「五つの傷(両手・両足・脇腹)」を表す神聖な印でもあったのです。近代以降に「人間性や理性を意味する頭部が下を向き、動物的本能(山羊の角と顎髭)が上を向く図」として反転解釈された結果、現在のような悪名が独り歩きすることになりました。
【プロの結論】記号の力と向き合う心理的アプローチ
五芒星という図形が持つ力の本質は、呪術的な実体そのものよりも、「描く人間がそこにどのような境界線(心理的バウンダリー)と意図を投影するか」という心理学的枠組みに深く関係しています。
日々の生活の中で五芒星をノートに描いたり、アクセサリーとして身につけたりする際、過度に吉凶を恐れる必要はありません。しかし、自身のメンタル状態を整えるためのツールとして記号を活用する場合、明確な向き・不向きの基準が存在します。
【この記号の活用が向いている人】
悪意やストレスに晒されやすく、自分と他者との間に強固な「心理的境界線」を引きたい人。一筆書きで閉鎖空間を作り出す桔梗印や、邪気を払う追放の五芒星(下から上への運筆)を描く行為は、雑念をシャットアウトする「マインドフルネスな儀式」として極めて高い自己暗示・集中効果を発揮します。
【活用に慎重になるべき人】
強迫観念が強く、「書き順を一度でも間違えたら悪いことが起きるのではないか」「逆五芒星を誤って描いて呪われないか」と不安に囚われやすい人。記号の形式美に過度の恐怖や依存を抱くことは、本来の目的である「自立した魔除け」と相反する結果を招くため、一度図形への執着を手放す客観性が求められます。
【五芒星 書き順】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:五芒星を一筆書きするとき、一番綺麗に書ける書き順はどこからですか?
A1:一般的にフリーハンドで作図する場合、「左下の頂点」から書き始め、頂上を経由して右下へ向かうルートがもっともバランスを取りやすいとされています。右利きの筆順特性として腕の可動域が安定し、左右の傾きを視覚的にコントロールしやすいためです。
Q2:陰陽道において、書き順を間違えると魔除けの効果は消えてしまいますか?
A2:陰陽道(セーマンドーマン)の思想において最も重視されるのは、運筆の順番以上に「一筆書きの線が途切れることなく、隙間なく完全に閉じられていること」です。万が一途中で線が途切れたり、交差部分が歪んで隙間が空いたりした場合は、結界に穴が空いたとみなされるため、最初から描き直すことが作法とされています。
Q3:漢字の「五芒星」の正しい筆順と画数を教えてください。
A3:図形の一筆書きではなく、漢字としての「五芒星」の総画数は19画です。「五(4画)」「芒(6画※くさかんむりを3画と数える現代の標準字体、旧字体等では部首4画で計7画)」「星(9画)」をそれぞれの漢字の筆順に従って記述します。漢字の練習帳や美文字トレーニングにおいては、図形の星と漢字の書き順は明確に区別されています。
まとめ:形に込められた千年の祈りと日常に活かす図形の美学
何気なく描かれる星のマークの裏側には、古代メソポタミアの天文学から古代ギリシャの黄金比、平安貴族の闇を祓った陰陽道の五行説、そして近代魔術の深遠なシンボリズムに至るまで、人類が数千年にわたって積み重ねてきた英知と祈りの記憶が刻まれています。
日常のメモ帳に描く星に絶対の正解はありません。しかし、心を落ち着けたいときには左下から天頂へ向けて凛とした線を走らせ、自分を守る防壁を意識してみるなど、その書き順と由来を知ることで、ひとつの単純な幾何学模様はあなたの日常を整える心強い味方へと姿を変えるはずです。 (出典: 五芒星 書き順(Yahoo!ニュース))